修験の島 友ヶ島について
皆様こんにちは、葛城修験日本遺産活用推進協議会事務局です!
本日は日本遺産「葛城修験(かつらぎしゅげん)」のはじまりの地でもある、友ヶ島について説明させていただこうと思います
※3月20日に日本テレビ系の「ザ!鉄腕!ダッシュ!!」で紹介されたことから問い合わせも増えていますのでこの機会にPRも兼ねて説明させていただきます!
※葛城修験についての詳細はこちら
友ヶ島は、かつて旧日本軍の要塞施設となっていたことから今でも砲台跡等が残り、その姿が「天空の城ラピュタ」の世界観と重なることから、「ラピュタの島」として近年非常に人気のある島です。
また、最近ではアニメ「サマータイムレンダ」の舞台となっていることからも注目を集めている島です。
しかし!
実はこの友ヶ島は、あまり知られていませんが、「修験の島」という一面もあるのです。
そもそも友ヶ島は、沖ノ島、地ノ島、虎島、神島という4つの島の総称なのですが、普段観光客の方がフェリーで訪れることができるのは「沖ノ島」。
友ヶ島の全体マップ(和歌山市観光課HPより)
一方、葛城修験の側面から友ヶ島を語るときに重要となるのが、普段観光客が訪問できない「虎島」です。友ヶ島には修験道の開祖「役行者(えんのぎょうじゃ)」が開いたとされる行場(ぎょうば:修行の場所)が5か所あり、沖ノ島に2か所(深蛇池(しんじゃいけ)、閼伽井跡(あかいあと))、神島に1か所(神島剣池(かみしまつるぎのいけ))、虎島に2か所(友ヶ島序品(ともがしま じょほん)、観念窟(かんねんくつ))あります。
それぞれの行場の説明については、本HPの構成文化財ページ(https://katsuragisyugen-nihonisan.com/cultural_property/)に譲りますが、虎島にある「序品(※第一番経塚)」は、葛城修験の第一の霊場とされており、修験者の方にとって非常に大きな意味合いのある場所です。
※経塚についての説明はこちら
虎島へは、沖ノ島から、干潮時のみ現れる岩場を通って渡渉します(一般の方は現在通行禁止で、修験者の案内がないと渡れません)
第一経塚「序品」。江戸時代に建てられた石碑が今も残ります
また、鉄腕ダッシュで取り上げられた「虎ヶ原」は、虎島にあるもう一つの行場「観念窟」の上にある崖を登っていく修行になります。
虎ヶ原(この写真の下方に観念窟があります)
葛城修験の「葛城」とは、大阪と和歌山の府県境を東西に走る和泉山脈及び、大阪と奈良の府県境に南北に聳える金剛山地の峰々一帯を指しますが、この葛城を行場とする修験者の方々は、まずここを訪れ、その後総延長112kmにも及ぶ巡拝の旅へと出かけるのです。
一般の方は、上述のとおり虎島に渡渉することはできませんが、虎島の手前の閼伽井跡までは訪問可能です。
ぜひ皆様も、日本最古の修験道と言われている葛城修験の空気を感じに友ヶ島を訪問してみてはいかがでしょうか?