周遊マップ＆モデルコース

飛鳥時代に建立された古刹で、当麻国見が祖父の建立した万法蔵院を二上山東麓に移したのがはじまりと伝わる。境内には国宝である梵鐘や本堂をはじめ、中之坊など多くの僧院が建ち並んでおり、ゆっくりと拝観できる。中之坊は當麻寺最古の塔頭。庭園の奥にあるぼたん園は、例年4月中旬から5月初旬頃に見ごろを迎える。

奈良県の指定有形民俗文化財のひとつである傘堂。一辺が約40cmの四角い真柱が、宝形本瓦葺の屋根を支える特異な構造をしている。江戸時代前期に当地を領していた郡山藩主・本多政勝の没後に建てられ、真柱東側上部には厨子があり、もとは阿弥陀仏を納めていたという。北側軒下には梵鐘が吊り下げられていた。

傘堂から北東に少し歩いていると、コンクリート打ちっぱなしのモダンな空間が突如現れる。オーナーがセレクトしたイタリア家具が配されたスタイリッシュな店内には、アリゲーターガーやアルビノクロコなど珍しい淡水魚が泳ぐ大きな水槽がある。ぼーっと魚を眺めながら、淹れたてのコーヒーや手作りスイーツを味わえる。

地元のみやげを買うには、登山者の観光拠点である二上山の麓の道の駅がおすすめ。地産地消をモットーに特産品や駅内のキッチンで焼き上げたパンやスイーツがずらりと並んでおり、どれを買うか迷ってしまう。特に注目なのが手作りチーズケーキ(小)421円。毎日売り切れてしまうため、取り置きする人がいるほどの人気商品だ。

馬の背から徒歩約10分歩くと、雄岳の山頂にたどり着く。山頂には、榊に囲まれた葛城修験第二十六番経塚があり、自然石で囲まれた土盛の最上段に立石が安置されている。雄岳に連なる雌岳の山頂は徒歩で15分なので、足を延ばしてみるのも良い。雌岳の山頂からは、全方位の展望が広がり、周囲の山並みから大阪湾までパノラマビューで臨める。

下山後は、昭和レトロが大好きなオーナーがDIYで仕上げたノスタルジックな雑貨店へ。店内には、懐かしい雑貨や玩具のほか、作家さんの作品などがそこかしこに置かれており、昭和にタイムスリップした気持ちを味わえる。カフェの出店があるほか、自宅のように靴を脱いで上がるスペースもあり、ゆったりとした時間を過ごせる。

坂のある石段を上った先に風格ある社が立つ。古くは相撲神社として地元では知られ、秋の例祭は賑わいであったと言われる。