葛城修験はじまりの地・友ヶ島コース
紀伊水道に浮かぶ和歌山県の友ヶ島は、5カ所の行所を持ち、葛城修験のはじまりの地だ。今回は、葛城修験の発端の島を訪れた後に、加太の名産を味わい、ゆっくり温泉に入れるコースを紹介。
※現在、安全面の理由で神島遙拝所や閼伽井跡方面への道は立ち入り禁止。
出発点は、南海加太線の終着駅の加太駅。徒歩15分の加太港から出港する定期フェリーに乗って友ヶ島野奈浦桟橋まで約20分。フェリーは9:00~、11:00~、13:00~、16:00~運行している。(大型連休の際などには、臨時便が出航の場合あり、12~2月は土・日曜、祝日のみ運行)。強風のため、欠航になることも多いので、当日に運行状況をチェックしてから向かおう。
神島遙拝所
友ヶ島の5つの行所の1つである神島剣池は、上陸禁止の神島にあるので、遥拝所から見える神島に手を合わせて遥拝する。神島で役行者が神剣を手にしたことから、その場所を剣池と名付けられた。神島の名前の由来は、淡島神社の御祭神、少彦名命が神島に降りられたことから来ている。
問合せ先 | 和歌山市観光課 073-435-1234 |
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所在地 | 和歌山県和歌山市加太 |
アクセス | 加太港から船で約20分、野奈浦桟橋から徒歩約30分 |
営業時間 | 周辺自由 |
定休日 | 周辺自由 |
駐車場 | なし |
閼伽井跡
神島遙拝所から尾根道を約2km北上すると、沖ノ島の東端の海辺にある閼伽井と彫られた石碑が見えてくる。閼伽井とは閼伽(仏に手向ける水)を汲むための井戸のことで、観念窟と序品窟がある虎島に渡る前に、修験者が身を清めるための湧き水を汲んでいた場所と言われている。
問合せ先 | 和歌山市観光課 073-435-1234 |
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所在地 | 和歌山県和歌山市加太 |
アクセス | 加太港から船で約20分、野奈浦桟橋から徒歩約40分 |
営業時間 | 参拝自由 |
定休日 | 参拝自由 |
駐車場 | なし |
第三砲台跡
葛城修験の行所を見たあとには、軍事遺産を見にいこう。友ヶ島には、明治政府が紀淡海峡防備のために整備した5つの砲台があり、第三砲台はそのなかでも最大の規模を誇る。当時の趣を残した古びた赤レンガの建物からは、荘厳な雰囲気が感じられる。砲座や弾薬支庫はトンネルでつながっており、内部にも入っていくことが可能。内側は真っ暗なので、懐中電灯はマストで持っていきたい。
問合せ先 | 和歌山市観光課 073-435-1234 |
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所在地 | 和歌山県和歌山市加太 |
アクセス | 加太港から船で約20分、野奈浦桟橋から徒歩約20分 |
営業時間 | 周辺自由 |
定休日 | 周辺自由 |
駐車場 | なし |
活魚料理 いなさ
友ヶ島を散策した後は、加太の名産である鯛を堪能。「紀州加太活魚料理いなさ」では、目の前の加太港から仕入れる一本釣りで獲った鯛をはじめ、トレピチ食材を味わえる。加太鯛のことを熟知した店主が織りなす真鯛のコースが人気で、刺身や煮つけのほか、鯛の旨みを味わえる鯛しゃぶなどさまざまな鯛料理が味わえる。
問合せ先 | 073-459-0118 |
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所在地 | 和歌山県和歌山市加太196 |
アクセス | 南海加太駅から徒歩10分 |
営業時間 | 11:00~LO20:00 |
定休日 | 火曜(祝日の場合は営業)※要問合せ |
駐車場 | 3台 |
加太淡嶋神社
腹ごしらえをした後は、朱塗りの社殿が美しい神功皇后ゆかりの古社へ。全国から無数の雛人形やまねき猫などが奉納されており、拝殿には所狭ましと人形がぎっしりと並んでいる。婦人病や安産祈願、恋愛成就などのご利益があるとされ、女性のパワースポットとしても有名だ。奉納された雛人形は、御祓いを受けた後に毎年3月3日に開催される「雛流し神事」で、舟で海に流される。
問合せ先 | 073-459-0043 |
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所在地 | 和歌山県和歌山市加太 |
アクセス | 南海加太駅から徒歩15分 |
料金 | 拝観自由 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
定休日 | 拝観自由 |
駐車場 | 15台(最初の30分は無料、以降1時間につき550円) |
魚市商店
淡嶋神社の参拝がてらに、参道にある創業60年以上の老舗に立ち寄っておみやげをゲット。店頭には、友ヶ島のりやふりかけのり、加太のわかめなど海産物のおみやげがずらりと並ぶ。また、目の前で焼いてくれるサザエのつぼ焼きやおく貝など新鮮な貝類をその場で味わえるのもポイント。
問合せ先 | 073-459-0161 |
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所在地 | 和歌山県和歌山市加太118 淡嶋神社境内 |
アクセス | 南海加太駅から徒歩20分 |
営業時間 | 8:30~16:30 |
定休日 | 不定休 |
駐車場 | 3台 |
加太春日神社
行所のひとつである加太春日神社へ。天正年間(1573~1592)に羽柴秀長の家臣 桑山重晴によって現在の場所に移転した。役行者が友ヶ島を行場とし、勧請して守護神としたともいわれる。そのため現在でも毎年4月には、聖護院門跡が大勢の山伏僧とともに参拝されている。
問合せ先 | 社務所 073-459-0368 |
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所在地 | 和歌山県和歌山市加太1343 |
アクセス | 南海加太駅から徒歩15分 |
営業時間 | 拝観自由(授与所は9:30~16:30) |
定休日 | 拝観自由 |
駐車場 | 5台 |
ひいなの湯
1日の旅の疲れの締めくくりには、日帰りができる温泉宿「ひいなの湯」へ。海に面した露天風呂からは、紀淡海峡の穏やかな海景色のほか、夕暮れ時には美しい夕陽を眺められる。潮風に包まれながら、開放感ある湯浴みを存分に味わえる。泉質は弱アルカリ性単純泉の美人の湯で、湯上り後にお肌がツルツルになるのもうれしい。
問合せ先 | 073-459-1151 |
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所在地 | 和歌山県和歌山市加太142 |
アクセス | 南海加太駅から徒歩20分(送迎あり) |
定休日 | 無休 |
駐車場 | 50台 |